こんにちは!ライターの麻紀子です。
皆さんは海外に荷物を送ったことはありますか?
送ったことがないと、手続きとか梱包とか難しいイメージがありますよね。
現在、私の高校生の息子がメルボルンに留学中なんですが、先日、洋服や日本食などを送ってほしいと連絡がありました。
海外留学経験のある知人には「EMSで送れば早いし安全だよ!」と言われたんですが、私自身、海外に荷物を送るのは初めてで何もわからなかったので、荷物の送り方や追跡の仕方などを自分で調べてみることにしました。
今回はその時調べた事をまとめてご紹介したいと思います。
皆さんも海外に荷物を送る際の参考にしてみてください!
EMSって何?
EMSは、Express Mail Service(国際スピード郵便)の略称で、世界の120以上の国や地域に30kgまでの荷物を送ってくれるサービスです。
国際郵便のサービスは現在EMS、航空便、エコノミー航空(SAL)便、船便の4種類あり、中でもEMSは最優先に取扱われ、スピードが一番速いサービスです。
発送対応している国は北朝鮮やソマリア等、70ヶ国以上もあるので、送りたい国が対応国か調べてみてくださいね。
●注意点
発送可能な国であっても一部送れない地域もあるので、知人が以前送ったと聞いたことがある国や、一度送ったことのある国でも確認が必要です。
例えば、オーストラリアでもクリスマス、ココス、ノーフォークおよびロード・ハウ島へは送れなかったり、アメリカでも一部の軍事基地は禁止されていたりします。
●配達日数
国や地域によっても変わりますが、約2~5日で届きます。
料金は荷物の重さや発送先によって異なり、1,400円~69,700円までと幅広いですが、荷物が重く、発送先が遠いほど料金が高くなります。
郵便局の「料金・日数を調べる」ページで、料金と到着までの日数を調べることができるので、参考にしてくださいね。
例えば、東京からメルボルンに2kgの荷物を送りたい場合、料金は4,500円で、3日で到着します。
●EMSで送れないもの
EMS等の国際便では食品も送る事はできますが、肉製品や野菜・果物、種子等、各国で輸入を禁止しているものが多くあります。
例えば、お菓子でも牛肉エキスを使っているものは禁止だったり、成分まで検閲が入る可能性もあるので、各国の大使館のホームページや、郵便局の国際郵便条件表で確認してみてください。
EMSの伝票の書き方はどうすればいいの?
EMSの伝票は郵便窓口でもらえます。
伝票の受け取りと発送は、郵便局ですべてできます。
EMSの伝票はカウンターに置いてあって自由に取れる場合もありますし、郵便局員さんにお願いして出してもらう場合もあります。
●EMSの伝票に必要事項を記入
こちらが物品用EMSの伝票です。
まず、上の1枚をはがして記入していきます。
こちらが記入欄です。(分り易い様に色をつけて番号をふっています。)
5枚下の紙まで転写するカーボン紙ですので、ボールペンでしっかり筆圧高めに書いてくださいね。
それでは、ここから各項目の書き方について詳しくご紹介します!
① Nameの部分にご自分の名前をローマ字表記で記入します。
② ご自身の住所を英語表記で記入します。
日本の表記は都道府県・都市・区・番地という順番で書きますが、英語表記だと逆になりますので注意してください。
そして、住所下の郵便番号欄に郵便番号を記入します。
③電話番号・FAX番号を記入します。
これは荷物に何か問題があった時にかかってくる電話番号なので、日本から電話がかかってくる場合も海外からかかってくる場合も想定しておいた方が良いかもしれません。
海外から日本に電話をかける場合は+81をつけて電話番号の最初の0を抜くので、+81-90-1234-5678の様に記入しても良いですし、そのまま日本の電話番号で書いても問題ありません。
FAX番号は任意ですので、必要がなければ記入しなくてもいいと思います。
④送り先の住所・氏名・電話番号を書きます。
送り先によっては、アパート等の住居施設に荷物を入れる為のドアコードの記入が必要な場合もありますので、送り先の人によく確認して、指定された通りに記入してくださいね。
⑤送る荷物について書きます。
まず、家族や友人にその人自身が使うものを送る場合は「内容品の詳細な記載」部分に個人利用であることを示すため“Personal Use(個人的な使用物)”もしくは“Personal Gift(個人的な贈り物)”と書きます。
次に、内容品を英語で書いていきます。
送りたいものを英語でどのように書くかわからない場合は、郵便局のホームページに主な内容品の英語訳一覧があるので参考にしてみてください。
⑥内容品の個数と重さを書きます。
輸送箱の重さを量って書いてください。
それぞれの重さの合計が、荷物全体の重さとずれがない様にしてください。
ただし、ここは郵便局側で測って記入してくれることもあるので、自信がなければ郵便局に頼んで記入してもらってもいいと思います。
⑦内容品の価格を書きます。
送る物のおおよその金額を記入します。
EMSは破損や内容品の紛失等した場合、最高200万円までの実損額を賠償してくれる補償制度がついています。
2万円を超える補償は追加料金が必要となりますが、2万円以内でしたら送料のみで補償してもらえます。
なるべく合計金額が2万円になる様に送ると良いと思います。
もし伝票だけでは記入欄が足りなければ、EMSの伝票と一緒に置いてある税関告知書補助用紙に記入してください。
用紙はホームページからダウンロードもできます。
⑧荷物の内容物にチェックをつけます。
書類や贈物など、ご自身が送る荷物に該当するものに、“チェックしました”という意味の×をつけてください。
例えば、個人的な荷物を送る場合は、「贈物」に×をつけます。
⑨内容品に危険物が無いことを確認し、サインを書きます。
こちらは日本語でも大丈夫です。
(送ってはいけないもの・危険物については後ほど説明します。)
EMSで送る場合の梱包はどうすればいいの?
海外では日本以上に荷物の扱いが雑なことが多い為、中のものが塗れたり壊れたりしない様にしっかりと梱包しておくことが重要です。
ここからは、梱包の方法と、送ってはいけないものについてご説明します。
●外箱の選び方について
一番安心なのは、段ボール箱です。
ただし、ここで気をつけなければならないのが、国によって送ってはいけない段ボールがあるということです。
例えば、メルボルン宛に荷物を送る場合、オーストラリアは大変検疫が厳しい国なので、たとえ内容物に野菜や果物が入っていなくても、野菜や果物が描いてある段ボールだけで荷物を送る事ができないようです。
そのためイラストの描いてない無地のダンボールを使用するのがおすすめです。
その他、国によっては、土のついているもの等、使ってはいけない箱もある場合がありますので、各国の大使館のホームページ等で調べておいたほうがいいと思います。
また、国によってもEMS便で送れるサイズ・重量が変わってきますので、必ず各国の条件表を見てくださいね。
オーストラリアにEMSを送る場合のサイズは、合計3メートルまで(一辺の長さは1.5メートル以内)重量は20kgまでです。
●梱包は丁寧に!
できるだけ衝撃をあたえられたり、濡れたりしてもダメージのない様に、しっかりと梱包をしてください。
割れそうなものは缶に入れて隙間にクッション材を入れたり、衣類や書籍等は、ジッパー付きのビニール袋に入れて水に濡れないようにする等の対策がおすすめです。
また、段ボール箱も、しっかりとガムテープで止めておいてください。
万一蓋があいてしまうと中身の紛失や盗難の可能性が高くなってしまいます。
荷物が引きずられることによって角がすれてしまうのを防ぐ為、全ての輸送箱の角にもガムテープを貼るのがおすすめです。
送ってはいけないもの
国際郵便は、国際航空運送協会が航空危険物と定めているものは送る事ができません。
これはどの国宛の荷物でも禁止されているものなので、送りたいものに以下の物が含まれていないか必ずチェックしてくださいね。
大分類 | 中分類 | 例 |
爆発物・危険物 | 火薬類 | 花火・クラッカー |
引火性液体 | シンナー・ガソリン | |
可燃性物質 | ライター・マッチ | |
酸化性物質 | 加熱蒸散殺虫剤 | |
腐食性物質 | バッテリー | |
放射性物質 | プルトニウム・ラジウム | |
麻薬類 | 麻薬および向精神剤 | |
生きた動物 | 生きたカブトムシ等 | |
わいせつな物品 | ポルノ雑誌等 |
マニキュアは、成分によっては可燃性物質に該当する場合もあります。なるべく送るものの成分をしっかりみて、よくわからず自信のないものは送らない様にしてくださいね。
他にもEMSでは、硬貨や紙幣、有価証券、宝飾品や貴金属等の貴重品は禁止されています。
また、国によって禁止されているものが追加される場合もありますので、必ず各国の国際郵便条件表を郵便局からダウンロードして確認してください。
可燃物や酸化性物質等が禁止されているので、使い捨てカイロは危険物にはいらないのか不安になる人もいるかもしれません。郵便局で指定されたメーカーの販売するカイロなら郵送可能なので、チェックしてみてください。
追跡のやり方はどうすればいいの?
EMSは追跡ができます。
伝票の右上、矢印の部分にお問い合わせ番号があるので、この「EG+13桁の数字+JP」を郵便局のEMS追跡番号ページに入力することで確認できます。
追跡番号を入力後、“EMSの追跡”を押すと、現在どこまで荷物が届いているのかがわかります。
日本語で表示されるので安心ですよ。
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まとめ
海外に荷物を送るのはとてもハードルが高いように感じますが、一つ一つ手順通りにやることで、はじめての私でもちゃんと送る事ができました!
最初は時間がかかっても一度やってしまうと二回目からは意外と簡単にできてしまうものなので、もし海外にお友達やご家族がいる方は、この機会にEMSを利用してみてください。