こんにちは、アメリカ留学中ライターのkatieです!
近年、転職する人は増え続けており、総務省の労働力調査によると、2019年には350万人を超えました。
そんな中、中途採用試験で英語の能力を求められる場面も増えているのが事実です。
中途採用の方の中には、前職で英語を使っておらず、学生の頃に勉強して以来英語に触れていない、など不安に思う方もいらっしゃると思います。
そこで、この記事では、中途採用で英語を求められるレベルや重要性から、事前にできる対策までをご紹介していきます。
あなたの転職活動に、ぜひ、お役立てください。
中途採用で英語を求められるレベルや重要性はどれくらい?
中途採用で英語を求められるレベルや重要性は、仕事の分野によって変わります。
業務上英語を使う必要がない場合は参考程度、業務上英語を使う場合や海外で働く場合は、英語力がある程度採用の際の鍵になってきます。
多くの会社が採用時に英語のレベルを確認していますが、この時の参考にされるものの大体がTOEICのスコアです。
TOEICというのは、Test of English for International Commutationの略で、ビジネスで使う英語でどれだけコミュニケーションが取れるかを測るテストです。
合否があるわけではなく、点数で英語能力を示すもので、リーディング(読む能力)とリスニング(聞く能力)の2つをそれぞれ495点満点で測定し、満点は990点になります。
TOEICの運営団体であるETSが2019年に行った調査によると、企業が中途社員に期待するTOEICのスコアは平均で560点です。
この点数は新卒よりも約30点高いのですが、英語が苦手な人にとってはこの点数はハードルが高いと感じてしまうかもしれません。
ちなみに、560点というレベルは、英検2級〜準1級程度と言われています。
国際的に活躍するなら、これくらいのレベルは必要だと企業が考えているということですね。
しかし、国内企業と外資系企業などの海外向け企業では求められるレベルも変わってきます。
例えば、国内企業であれば、TOEICで大体600点が目安とされています。
この点数は大体英検2級程度、履歴書に書いてプラス評価になる基準であるとも言えます。
外資系企業の中でも日々の業務が英語であったり、上司が外国人であったりする場合には700点ないと厳しいという企業が多いです。
海外赴任など、日本から海外に完全に出る場合はより高いレベルが求められます。
800点あると足切りになることは少なく、大手企業である楽天は社員に800点を課しています。
業務を遂行する上で、相手やチームメイトと会話ができないと円滑に進まないということでこのような高いレベルが求められているんですね。
同調査によれば、企業がビジネスパーソンに求める能力として、リーダーシップ能力やコミュニケーション能力、問題解決能力を抜いて英語力が1位になっています。
さらに、今社員に不足していると企業が感じている能力の1位も英語になっています。
それだけ、中途採用者にはより実践的に英語が使える人材が欲しいと考えている企業が多いのです。
中途採用の英語試験の内容はどんな感じなの?
中途採用の英語試験として、SPIを採用している企業が多いです。
SPIと聞くと新卒採用の際に使われるイメージがありますが、最近では中途採用にもSPIを導入している企業が多く、現在では1万社以上で中途採用試験にSPIが採用されています。
SPIとは、Synthetic (総合的な), Personality(個性・性格), Inventory(評価)の頭文字を取ったものです。
基礎的な能力を確認するほか、性格的な面も含めた総合的な判断材料として、採用時や配属先の決定に利用されています。
SPIには、高卒者・大学新卒者・中途採用者向けに3種類あり、中途者の採用にはSPI-Gという種類の試験が課されます。
内容は、言語問題(国語)、非言語問題(数学)、性格検査の3つで、英語試験はオプションなので、企業によって有無が異なります。
英語試験はテストセンターでのみ受験できるので、英語試験があるかどうかは、企業から届く受験案内で確認できます。
英語試験の難易度は高校卒業程度です。
出題内容としては、同意語・反意語や英英辞書(英語での説明文で出題単語を一番よく表しているものを選ぶ)形式の単語問題と、空欄補充や誤文訂正、長文読解などの文法問題です。
長文読解の問題等はTOEICと似ているという指摘もあるようですが、異なる点の方が多いので、TOEICを過去にやったことがあるというだけで対策しないのは危ないです。
具体的な試験対策については、次の見出しで詳しくご紹介していますので合わせて読んでみてくださいね。
また、ここまでSPIでの英語試験についてご紹介しましたが、企業によって異なるので、必ずしもSPIで英語試験があるわけではないことにご注意ください。
中途採用の英語試験は事前に対策できる?
SPIで英語試験がある場合、対策は可能です。
先ほど少し触れたように、SPIで英語試験があるのは、テストセンターで実施される場合のみで、受験案内の際に英語試験の有無がわかるからです。
英語試験の事前対策としては、SPI 英語試験の出題形式を把握して慣れておくことと、高校までの英語を復習してみたり、上で記述したTOEICの問題を解いてみたりすることが一番の対策になります。
単語問題に関しては、日頃から単語帳や記憶カードを作って反復しておくのが良いです。
文法問題については、文章の意図を読み取ることが大切になります。
ですので、文章を読みながらどのような状況なのかを推察し、問題の答えになりそうな文章や段落を念入りに読み込み理解する、という能力が必要になります。
中途採用であっても、特別難しい問題が出ることは少なく、高校までの勉強の基礎ができていれば問題ありません。
ただし、SPIは時間勝負なので、長文問題などは問題を読むスピードがある程度ないと、厳しいと言われます。
長いこと英語から離れている人などは、英文を早く読む練習なども必要です。
なお、転職活動中あまり勉強に時間が取れない、効率よく英語の対策をしたい、という方は、SPIの英語能力検査に特化した参考本もあるので、こういったものを活用するのもいいですね。
このようなテキストを一通りやってみて、間違えた箇所を再度解くのが理想です。
ただし、これはSPIで英語試験がある場合に使えるテキストになります。
一般用のテキストもありますので、試験の内容に合わせてテキストを選んでくださいね。
中途採用の一番の決め手は英語じゃない!?
今までどれだけの英語レベルが中途採用の際に大事なのかをご紹介してきましたが、中途採用の一番の決め手は英語ではありません。
中途採用では、英語以外のスキル(コミュニケーション能力などのスキルやパソコンの使用能力などの実用スキル)や今までの経験・実績で選ばれる側面があります。
また、応募者と企業の間で、求めるものがマッチしているのか、仕事に対する目的意識や動機が一致しているか、が重視されます。
国内企業であれば、英語のレベルは見られても参考程度というのが多いです。
もちろん、グローバル化が進む現在では、英語は使えた方が良いと考える企業は多いですが、英語だけを見て採用・不採用を決めるということは少ないです。
まとめ
今回は、中途採用の際に求められる英語のレベルや重要性についてまとめました。
転職先の企業や職種によって求められる英語レベルが違ってくるので、中途採用試験を受けようとしている企業がどういう企業で、どういう業種なのかをしっかり確認したうえで、対策をする必要があります。
あまり英語を使わない企業であれば、英語能力だけで落とされることはないので、さほど心配はいりません。
しかし、英語を業務で日常的に使う場合は、ご紹介したような対策をしっかりと行ってくださいね。