こんにちは!ライターの麻紀子です。

海外に荷物を送るのって、けっこうお金がかかりそうですよね。

実は先日、アメリカに住んでいる友人のお誕生日に、「日本を懐かしんでもらえるプレゼントを贈りたいな!」と思いついたんですが、送るサイズが比較的に小さいし、日本のゆうパケットのような送料の安い国際郵便って何かあるのかなと気になりました。

いろいろと調べていると、海外に小包を送るならSAL便というものが1番安くて便利ということが分かりました!

そこで今回は、そのとき調べたSAL便の伝票の書き方から、郵便局での発送方法までの詳しいやり方をご紹介していきたいと思います!

 

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SAL便って何?

飛行機と地球儀のイラスト

SAL便(さるびん)のSALは、Surface Air Liftedの略で、エコノミー航空便とも呼ばれます。

Surface Air Liftedは訳すと“航空便に昇格された船便”という意味になります。

例えば日本からアメリカまで送る場合、日本・アメリカ国内では船便として扱い、日本とアメリカ間の輸送だけ航空便を使う形のサービスです。

現在、国際郵便のサービスは、EMS、航空便、エコノミー航空(SAL)便、船便の4種類があるのですが、航空便とは違い、SAL便は飛行機に空きスペースがあり次第乗せてもらう形になるので、航空便よりも到着までに少し日数がかかります。

簡単にまとめると、数か月かかる船便よりは断然に早く、優先順位の高いEMS便や航空便よりは遅いサービスです。

料金についても、船便よりは高めですが、EMSや航空便よりはかなり費用を抑えることができます

SAL便の1番の特徴は、送る荷物が小さい場合にかなり有利という点です!

SAL便の取扱国

航空便や船便は送れても、SAL便は取扱ができない国があります。

便の種類によって取り扱いができない国を下表にまとめてみました。

送りたい国が取扱対象外になっていないかを、ご確認してくださいね。

国名 SAL便 航空便 船便
アルジェリア ×
イエメン × × ×
イラク × ×
オランダ ×
カタール × ×
クウェート ×
スペイン ×
ソマリア × × ×
チリ ×
フランス ×
メキシコ ×

 

SAL便で送れる荷物のサイズ・重さ

SAL便で送れる荷物には下記2種類があります。

  • 国際小包郵便
  • 小型包装物

 

荷物のサイズが2Kg以下なら小型包装物が安いので、そちらがおすすめです。

2Kg以上の場合は国際小包郵便になります。

ただし、小型包装物には追跡サービスがついていないので、付けたい場合は+410円で付けることができます。
※追跡できない国もあるので、詳しくは「SALで送る場合の梱包はどうすればいいの?」の「追跡は?」を参照してくださいね。

それでは、「国際小包郵便」「小型包装物」それぞれの送れるサイズ・重さ・料金を詳しくご紹介します。

●国際小包郵便の場合

国によって送れるものが違うのですが、サイズは基本的に下記2つのどちらか、重さは最大30Kgまでになります。

①一番長い一辺の長さが1.05m以内且つ、一番長い一辺+(高さ+幅)×2=2m以内
②一番長い一辺の長さが1.5m以内且つ、一番長い一辺+(高さ+幅)×2=3m以内

 

簡単には、送る箱の長さ、高さ、幅の合計が2m以内になっているか、3m以内になっているかを見ればいいということですね。

●具体例

①が適用される国 ②が適用される国
アメリカ
メキシコ
ブラジル
オーストラリア
韓国
など
イギリス
香港
台湾
中国
など

 

今回はアメリカに送るので、①の一番長い一辺の長さが1.05m以内且つ、一番長い一辺+(高さ+幅)×2=2m以内の大きさで、重さは30Kgまでが送れるサイズになります。

●小型包装物の場合

サイズは、14cm×9cm以上で、一番長い一辺の長さが60cm以内且つ、三辺の長さの合計(送る箱の長さ+高さ+幅)が90cm以内で、重さは2kg以下です。

なお、小型包装物は巻物の形状でも送ることができます。

その場合のサイズは、下記範囲内のものになります。

【最小】長さ10cm以上で、長さ+(直径×2)が17cm以上
【最大】長さ90cm以下で、長さ+(直径×2)が104cm以下

 

サイズや重さは国によって違うので、「国際郵便条件表」を見て確認してくださいね。

 

SAL便の料金と日数

では実際に、料金と日数が具体的にどのくらいかかるのか、他の郵便種類と違いがわかるよう表にまとめてみました!

今回、東京からアメリカのニューヨークに3kgほどの荷物を「国際小包」として送ろうと思っているので、それぞれの最少・最大料金と、3kgの荷物の料金を表にしています。

また、急ぎではないので、EMS以外の3種類で比較しています。

●国際小包の目安

SAL便 航空便 船便
日数 2週間前後 7日 2ヶ月前後
最少料金 1kgまで2,700円 500gまで2,500円
(1kgまで3,350円)
1kgまで1,800円
3kgの料金 5,000円 6,750円 2,900円
最大料金(30kg) 26,550円 36,650円 13,750円

 

2Kg以下の荷物を送る場合は同じSAL便でも「小型包装物」として送る方が安いので、その場合の便による料金の違いも表にまとめてみました。

※上記同様、東京からアメリカに送る場合の料金です。日数は上記国際小包と同じです。

●小型包装物の目安

SAL便 航空便 船便
最少料金(100g) 180円 240円 130円
最大料金(2kg) 2,080円 2,760円 1,080円

 

このように、小さい荷物ほど便による料金差が小さいので、到着日数が短い航空便を選ぶのもいいと思います。

なお、料金は送る国によっても違うので、ご自身が送りたい国がどのくらいの料金になるか、郵便局のホームページで確認してくださいね。

 

SAL便に必要な伝票

SAL便には、下記の3種類の伝票があります。

  • 税関告知書・発送通知書一体型ラベル→国際小包郵便用
  • 税関告知書 CN-22(グリーンラベル)→小型包装物用
  • 国際書留郵便用の伝票→小型包装物用 ※オプションを付ける場合に使用

 

追跡サービスをつけたい場合や、送る荷物に補償サービスをつけたいかどうかで、その中から1つを選ぶことになります。

追跡 補償
国際小包郵便用 ×
※オプションで付加可能
小型包装物用 × ×
※補償を希望する場合は国際書留郵便を使用
国際書留郵便用
(6,000円まで)

 

つまり、3種類あるSAL便の伝票は、下記のような手順で決まるということになりますね。


重さ2kg以下
 →追跡したい→国際書留郵便の伝票
       →追跡不要 →小型包装物用の伝票
重さ2kg以上 →国際小包郵用の伝票

 

ここからは、それぞれの伝票の特徴を詳しくご紹介します。

●税関告知書・発送通知書一体型ラベル

税関告知書・発送通知書一体型ラベルの写真

SAL便は、航空便や船便と同じ国際小包郵便用の伝票を使用しますが、こちらの伝票は、比較的大きい荷物を送る際に使用します。

郵便窓口でもらえる伝票で、追跡ができるタイプです。

●税関告知書 CN-22

税関告知書の写真

これを使用すると、国際小包郵便ではなく、小形包装物(Small Packet)扱いの郵便物となり、国際小包郵便よりも安く送る事ができます。

かなり小さいものまで送れるので、茶封筒で送る際などにも利用できます。

ただし、追跡ができないことと、宛先と差出人の記入欄がないので、自分で箱の上部などにマジックで記載する必要があります。

税関告知書はCN-22とCN-23があり、内容品の総額で使い分けます。(画像はCN-22です。)

SDRという国際的な通貨単位にそって300SDR以下なら、CN-22を、300SDR以上ならばCN-23を使用します。

CN-23は郵便局ホームページからも印刷できますが、CN-22は郵便局で貰うしか入手方法はありません。
(2019年3月現在、1SDRはおよそ154円です。)

CN-23のダウンロードはこちらからできます。

 

●国際書留郵便用の伝票

国際書留郵便用の伝票の写真

小型包装物に、追跡と補償のオプションを付ける場合に使用します。

+410円で利用できます

こちらを利用すると、荷物が破損した場合に6,000円までの実損額を補償してもらえます。

 

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SALの伝票ってどう書けばいいの?

ペンを持っている写真

それでは、先ほどご紹介した3つの伝票の書き方をご紹介していきたいと思います。

国際小包郵便用の伝票

税関告知書・発送通知書一体型ラベルの写真

一枚目の紙をはがすとこの様な記入面になっています。

税関告知書・発送通知書一体型ラベルの記入面の写真
(わかり易い様に色をつけて番号を振っています。)

①送り主の名前をローマ字で記入します。

②ご自身の住所を英語表記で記入します。
※日本語では都道府県・都市・区・番地という順番で書きますが、英語表記だと番地・区・都市・都道府県と、順番が逆になりますので注意してください。

例)

【日本語表記】
東京都三鷹市北野3-6-2

【英語表記】
3-6-2 Kitano,Mitaka-Shi,TOKYO

 

③郵便番号を記入します。

④電話番号を記入します。
海外から日本にかける場合の電話番号は、最初の“0”を抜いて“+81”を書きますが、日本で使っている電話番号そのまま記入しても大丈夫です。

⑤送り先の住所・氏名・電話番号を書きます。

⑥個人的な贈り物の場合、必ず下に“Personal Use”と記入してください。
送る物の品名を、送る相手国の言語で記入します。

相手国の言葉が難しい場合は、英語で大丈夫です。郵便局のホームページに主な内容品の英訳一覧があるので参考にしてください。

 

⑦内容品の個数と重量、価格を書きます。
価格は日本円で大丈夫です。“\”マークを書きましょう。

右下にトータルの金額を書きます。
(税関告知書をCN-22にするには、47,090円以下でないといけません。)

⑧危険物に該当しないことを確認した印としてボックス欄に×を書きます。

⑨贈り物の欄にチェックの意味の×を書きます。
郵便物の個口数を書きます。荷物が1つの場合、1個中の1番目と記入します。

⑩保険を付ける場合は×を書き、保険金額を書きます。
保険とは、荷物が紛失したり壊れた場合にオプション料金を付けて最大200,000円までを補償してもらえるサービスですが、今回は付けないので記入しません。

※保険を付ける場合は、20,000円までの保証で400円(20,000円超は、20,000円を超える端数毎に+50円)かかります。

⑪差出人のサインと、伝票を書いた日付を書きます。英語表記の場合日付は月・日・年の順番で書きます。

例)

【日本語表記】
2019年3月29日

【英語表記】
March. 29. 2019

 

⑫もし受取人に荷物が届かなかった場合にどの様に扱うか、希望するものの横のボックス欄に×を書きます。

⑬今回はSAL便を利用するのでSALの横に×を書きます。

 

税関告知書(CN-22)

税関告知書の写真
(わかり易い様に番号を振っています。)

税関告知書の書き方をご説明します。

①発送目的で該当するものにチェックを入れます。
今回は贈物・Giftの所に✔をします。

②先ほどのSAL便伝票の⑦で記載したことと同じ様に、内容品の内容と数量・重量・金額を書きます。
贈り物なので、内容品の欄の下の方に“Gift”と記載します。

税関告知書はとても小さいので、もし記入欄が足りない場合は別途記載を意味する“See the attached document”と書き、税関告知書補助用紙に記載してくださいね。

用紙はホームページからダウンロードできます。

税関告知書補助用紙のダウンロード
https://www.post.japanpost.jp/int/download/customs.html

 

③サインと、サインした日付を書きます。英語表記の場合日付は月・日・年の順番で書きます。

 

税関告知書を使った小型包装物の送り方

税関告知書は宛先や送り主の住所・氏名を書く部分がありませんので、どの様に発送するのかをご説明します。

包装物に関税通知書や氏名を書く参考イラスト

①税関告知書を包装物に貼り付けます。

②SAL便であることがわかる様に、SAL便のシールを貼ります。
これは、郵便局でもらうことができるので、この伝票を使う時は、一緒にもらっておくといいですよ。

③“FROM:”と大きめに書き、差出人の住所・氏名を英語で書きます。

④差出人の部分より更に大きい文字で“TO:”と書き、宛先の住所・氏名を英語で書きます。

⑤切手等を貼るスペースを空けておきます。

 

国際書留郵便用の伝票

国際書留郵便用の伝票の写真

①発送目的で該当するものにチェックを入れます。
今回は贈物・Giftの所に✔をします。

②先ほどのSAL便伝票の⑦で記載したことと同じ様に、内容品の内容と数量・重量・金額を書きます。

③サインと、サインした日付を書きます。
英語表記の場合日付は月・日・年の順番で書きます。

④保険を付ける場合は日本円の金額と、SDRに換算した金額を書きます。
書留にした場合、保険を付けなくても6,000円までの損害補償がつきます。私は今回5,000円の品物を送るので入りませんが、6,000円以上のものを送る場合は付けておくことをおすすめします。

⑤SALに✓します

⑥小形包装物に✓します。

⑦差出人の住所・氏名を英語で書きます。

⑧宛先の住所・氏名を英語で書きます。

⑨国際書留郵便に✓します。

 

SALで送る場合の梱包はどうすればいいの?

包装された箱を持っている写真

SAL便に入れてはいけないもの

梱包する前に、SAL便に入れてはいけないものを事前に確認してくださいね。

●航空危険物

航空危険物に該当するものは航空便・SAL便で送ることはできません。

航空危険物に該当するものは以下の通りです。

項目と、該当品例を記載します。

項目だけ見ると、「そんなもの持っていないし、送らない!」と思うかもしれませんが、意外なものが該当品になっているかもしれませんのでチェックしてみてください。

意外と電池関係を注意してみる必要があります。

  • 火薬類 例:花火・弾薬・クラッカー 等
  • 高圧ガス類 例:ヘアスプレー・酸素ボンベ・消火器・カセットコンロ用ガススプレー 等
  • 引火性液体 例:香水・マニキュア・ライター用液体・アルコール飲料 等
  • 可燃物質類(自然発火性物質) 例:マッチ・活性炭 等
  • 酸化性物質類 例:過酸化水素水・漂白剤 等
  • 毒物類 例:殺虫剤・農薬 等
  • 放射性物質
  • 腐食性物質 例:液体バッテリー・硫酸・水銀 等
  • その他有害物件 例:電子タバコ・リチウムバッテリー・リチウム電池・ドライアイス 等

 

●郵送禁止物品

また、航空危険物意外にも麻薬や向精神剤等の麻薬類・生きた動物・ポルノ雑誌などのわいせつな物品等も送ることができません。

●国による禁制品

その他、相手国により禁制品がある場合もありますので郵便局のホームページで確認してくださいね。

 

梱包

梱包は、無地の段ボール箱がおすすめです。

中身が壊れたり、濡れたりしない様に厳重に梱包してください。

梱包が終わったら、段ボールに伝票を貼りつけます。

なお、輸送の段階で伝票がはがれたり、汚れたりするかもしれないので段ボールに直に宛先と差出人の住所氏名を書いておくと安心です。

宛先の住所氏名には最初に“TO”を書いて大き目に、差出人の住所氏名には最初に“FROM”を書いて小さ目に書いておくといいですよ。

郵便局での発送の流れ

郵便局のカウンターでSAL便で送りたい旨を告げます。

荷物の重さを量ってもらい、記載事項と内容品や重さに違いが無いか確認してもらうと、料金がいくらになるか教えてもらえるので、支払いをします。

税関告知書に書ききれず、税関告知書補助用紙に書いた場合は、それを入れるための箱に貼付できる袋をもらえるので貼って入れます。

伝票の一番上の紙を控えとして貰うので、宛先に到着するまで大切に保管しておいてくださいね。

追跡は?

国によって追跡できる国とできない国があります。

追跡できる国へ送る場合は、伝票の左上にある追跡番号(図の→の部分)を郵便局の追跡ページで検索すると確認できます。

 

アメリカは追跡可能ですが、非対象国もあるので郵便局のホームページで発送先国が追跡対象かどうか確認してください。

追跡対象国、反映までの期間は以下の通りです。

(こちらは全種の国際郵便について記載しているので、SAL便非対応国も含まれています。)

2~3週間前後で反映 3週間~1ヶ月前後で反映 試験的に追跡を行っている国
中国・香港・マレーシア・シンガポール・タイ・オーストラリア・ニュージーランド・カナダ・アメリカ・アラブ首長国連邦・イスラエル・オーストリア・スイス・ベラルーシ・ドイツ・デンマーク・エストニア・フランス・イギリス・ハンガリー・ベルギー・フィンランド・アイルランド・アイスランド・ルクセンブルク・ラトビア・オランダ・ノルウェー・ポーランド・ポルトガル・スウェーデン・スロベニア・ウクライナ リトアニア・モルドバ・アルゼンチン グアム・インドネシア・スリランカ・チェコ・スペイン・クロアチア・コロンビア・エジプト・南アフリカ

 

海外への荷物の送り方はこちらでも詳しくご紹介しています!


 

まとめ

今回はSAL便の送り方について詳しくご紹介しました。

航空便より安く、船便よりも早く着くので、SAL便はまさに航空便と船便の良いとこ取りの送り方です!

正直、伝票に書くことが多いのでちゃんと全て記入できているか不安でしたが、郵便局の人がチェックしながら一緒に確認してくれたので安心して送ることができました!

書き間違えがあると、書き直すのに時間がかかるので、不安なところは空欄にしておいて郵便局で確認してから記入することをおすすめします!

ただし、小さな郵便局では対応に慣れていない場合もあるので、なるべく中央郵便局等の大きな郵便局を利用するのがおすすめです。

あなたも海外に荷物を送る際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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