こんにちは!ライターのゆきです。
社会人になると葬儀に参列する機会も増えますよね。
会社関係や学校関係の方が亡くなった時に、組織の代表者として葬儀に参列することがあるかもしれません。
でも、こういった場面でのマナーは学校では教えてもらえないので、知らずに恥をかいた!なんてことのないように、正しい知識を身につけておきたいですよね。
そういう私も、先日知り合いのお父様が亡くなり、友人4人連名で香典を渡すことになったんですが、連名は初めてで、香典袋の書き方や金額など、慌てて調べて対応しました。
そこで今回は、そのときに調べた、香典を連名で渡す場合の香典袋の書き方からマナーまでを、まとめてご紹介したいと思います。
香典を連名で渡す場合はどうすればいいの?
香典を連名で渡すときは、香典袋を1つ用意し、複数人分のお金をまとめて入れて、表書きを連名にします。
受付で記名する際は、受付の方に連名であることを告げた上で、代表者のみの名前を書いてください。
ちなみに、香典は1世帯に1つ用意するのが一般的なので、夫婦などの場合は連名で渡すことが多いようです。
また、故人の会社の部署や学生時代のクラスメイトの代表として葬儀に参列する場合などにも連名で渡すことがあります。
ただし、全員が参列する場合は(夫婦を除く)、その場で1人ずつお返しを渡されることが一般的なので、連名ではなく、それぞれで香典を用意し、受付の記名もそれぞれするようにしてくださいね。
香典袋の書き方やお金の入れ方、渡し方などの詳細については、これから詳しくご紹介します。
香典袋の書き方は?
香典袋の選び方や書き方を、図を使ってご紹介します。
香典袋の選び方
●水引
水引は、白黒、または、包む金額が高額(50,000円以上)の場合は、双銀(銀色のこと)のもので、「二度と繰り返さないでほしい(一度きり)」との意味が込められている、「結びきり」や「あわじ結び」の水引を使用します。
なお、蝶結び(花結び・リボン結びとも言われます)は、何度も結び直せることから、「何度あってもいいこと」に使われるので、香典には使用しないでくださいね。
水引の本数は、3・5・7・10本とありますが、5本が一般的で、本数が増えるほどより丁寧になります。
また、関西(特に京都)では黄色と白の水引のものが使われることもあるようですが、四十九日前は白黒を使うというマナーのところもあるようなので、地域の慣習に合わせて選んでください。
水引が印刷されているタイプのものもありますが、水引を簡略化したものなので、包む金額が10,000円以下の場合に使用してください。
10,000円以上の高額を包む場合は、実際の水引がついているものにしてくださいね。
●デザイン
香典袋を用意する際は、先方の宗教を確認して、宗教に合ったものを使うことも大切です。
例えば、蓮の花がついているものは仏教、ユリや十字架のついたものはキリスト教で使用するものなどありますので、わからない場合は、絵のない水引のみの香典袋を準備するとよいです。
筆ペンの選び方
香典袋の表書きは薄墨で書きます。
(涙で色が薄まったという悲しみの意味や、急なことで墨が十分に準備できなかったとの意味が込められています。)
表書きが初めから「御霊前」と印刷されている場合でも、名前だけ薄墨で書きます。
香典の表書き
●水引の上段中央
表書きは、宗教や宗派、地方によっても異なるので、訃報の連絡を受けた時に先方に確認をします。
先方の宗教がわからないときの表書きには、どんな宗教でも使うことのできる「御霊前」と書きます。
ただし、仏教の場合は、四十九日を過ぎると、「霊」から「仏」になる、と考えられているので、「御霊前」ではなく「御仏前」と書いてくださいね。
●宗教ごとの表書き
仏教 | 御霊前(ごれいぜん)・御香典(ごこうでん)・御香料(ごこうりょう)
※四十九日以降→御佛前(ごぶつぜん)・御仏前(ごぶつぜん) |
キリスト教 | 御花料(おはなりょう)・献花料(けんかりょう) |
神式 | 御神前(ごしんぜん)・御玉串料(おたまぐしりょう)・御榊料(おさかきりょう) |
●水引の下段
人数別にご紹介します。
■1名の場合
会葬者のフルネームを中央に書きます。
なお、会社の代表の場合は、中央に社長の名前、その右側に会社名を書きます。
会社の代表だからといって会社名だけを香典袋の表書きにすると、遺族側は誰から受け取ったのかわからないので、必ず名前も書いてくださいね。
上司の代理で参列する場合には、「代」を左下に小さく添えます。
■2名連名の場合
中央に2人の氏名を書きます。
右側に目上の人を書くようにします。
■夫婦の場合
夫の氏名だけを中央に書きます。
しかし、夫婦ともにお世話になり縁の深い場合は、夫婦の名前を書くこともあります。
その場合は、中央に夫の氏名、左横に夫の名より小さく妻の名を書きます。
代理として妻が参列する場合は、夫の名前の左下に「内」と書いてください。
■3名連名の場合
香典袋の表書きは、3名までであれば、全員の名前を書いても問題ありません。
中心に真ん中の人の氏名を書き、その左右にバランスをとって1名ずつ書きます。
目上の人が右端にくるようにし、特に上下関係がない場合は五十音順に書きます。
■4名以上連名の場合
表書きは「代表者の名前」または、「会社名+部署名一同(団体名一同)」とします。
合わせて、白い無地の便箋などに全員の住所、氏名、入れた金額を書いてお金とともに封筒に入れます。
別紙記載の場合も右から順に目上の人を記載します。
こうすることで、遺族側が後で連絡やお返しをする際に、誰がいくら用意したのかが把握できます。
中袋の金額は?
香典袋を連名で渡す場合であっても、金額は個人で渡す場合と同じ金額にするのがマナーです。
遺族は、香典返しを1人ずつ準備するため、金額の相場を守らなければ遺族の負担が大きくなる可能性があるからです。
以下は1人当たりの相場の目安です。
具体的には、下記が相場の目安です。
個人名ではなく会社の名前を書く場合は、上司に相談するほうがよいです。
関係の深さに応じて、この範囲にするとよいです。
関係の深さに応じて、この範囲にするとよいです。
お金を包む際の注意点
1.死や苦を連想させる「4」や「9」の数字を避ける
複数人でまとめた際には「4」や「9」の数字にならないよう気をつけてください。
2.新札を避ける
不幸を予測していたような印象を与えるため、新札は避けます。しかし、使い古されたお札を受け取ることも気持ちがいいものではありませんので、なるべく綺麗なお札か、新札であれば1度折ってから封筒に入れるとよいです。
3.お札を入れる向きに気をつける
香典は、肖像のある表が封筒の裏側に、袋の底側になるように封筒に入れます。これは、「悲しみのため、顔を見せない」との意味が込められているそうです。
香典を連名で渡す際のマナーは?
お金を集める人をあらかじめ決めて、準備してまとめておく。
友人や恩師の会葬で香典を当日集めて封筒に包むときには、誰か代表を決め、合計額をまとめて準備するようにしてください。
集めた金額をそのまま入れると、1,000円札が何枚にもなってしまい、集計の際に遺族の手間を取らせる可能性があります。
そのために前もって誰が準備するか決めておくとよいですね。
会社の代表者は名刺に「弔」の一文字を追加する
会社の代表として遺族に渡す場合は、一緒に名刺を渡すとわかりやすくなります。
その時に縦書きの名刺の場合は右上に、横書きの名刺の場合は下端に「弔」の一文字を添えて、「〇〇株式会社の代表として会葬いたしました。」と伝えるとよいですね。
まとめ
会社の同僚や友人同士など、連名で香典を渡すことはできます。その際は、表書きや包む金額や渡し方のマナーがあるので気を付けてくださいね。
今後、会社やグループの代表として葬儀に参列することがあれば、このマナーをしっかり押さえておきたいと思いました。ご遺族の方への配慮を考えて準備するといいですね。
訃報は突然のものです。私自身慌てて調べることになったので、みなさんも連名のマナーについても覚えておいて、いざというときお役立てくださいね。