こんにちは、ライターの小松ゆあです!
あなたはイカスミパスタを食べたことがありますか?
私は今まで、見た目や色から何となく避けていたんです。
でも、先日パスタ屋さんで友達にすすめられてイカスミパスタを初めて食べたら、独特の風味と味わいでとても美味しかったです。
その友達が「イカスミって栄養あるって聞くし、美味しいから好きなんだよね!」と言っていたのですが、詳細を聞いたところあまり深くは知らないようで、ホントに栄養があるのかも謎のままその日は終わってしまいました。
初めて食べたということもあり、そのあとイカスミがそもそもどんなものなのか気になり、イカスミにはホントに栄養があるのか、効能や成分は何なのかについて調べることにしました。
イカスミは栄養がホントにあるの?
調べてみると、イカスミには、たんぱく質の素となるアミノ酸が豊富に含まれていたことがわかりました。
アミノ酸は、「からだをつくる」「からだを維持する」「からだを動かす」など生きて行く上でかかせない、とても重要な働きをしてくれます。
このほか、イカスミには、ビタミンB2やビタミンEも含まれています。
このように、アミノ酸やビタミンB2、ビタミンEを豊富に含むイカスミは、人のからだにとても大切な栄養がとれる、ということがわかります。
イカスミのカロリーは?
ところで、栄養豊富なイカスミですが、カロリーはどうなのでしょうか。
気になったので調べてみたところ、イカスミ自体のカロリーは正式に発表されていなかったので、パスタで比較してみました。
【パスタソースによるカロリーの違い】※ゆでたパスタを含むカロリー
このように、カルボナーラなどクリーム系のパスタよりはカロリーは低いですが、ペペロンチーノよりは高い、ということがわかります。
ちなみに、イカスミパスタからパスタの分を差し引いてイカスミソースのカロリーを計算すると、
ということで、カロリーはそれなりにあることがわかりました。
カロリーだけに着目すると決して低いとは言えませんが、アミノ酸などからだに必要な栄養素を豊富に含んでいますし、アミノ酸の一種である「グルタミン酸」は「うまみ」を感じる成分でもあるので、うまみや満足感を得やすいのが特徴です。
イカスミの成分は何?
イカスミとは、イカが敵に襲われたとき、水中に排出する粘り気の強い黒い液体です。
シュッと飛び出すように排出されるため、イカが2つに分身したように見え、敵の目をだましている間に逃げて身を守ると言われています。
この黒い液体の正体は「メラニン」という色素成分によるものです。
色素以外の主な成分としては、「ムコ多糖」と「タウリン」があります。
ムコ多糖
からだに必要な水分を蓄えてくれるとともに、必要な栄養素を身体のすみずみまで送り、老廃物を細胞の外へ運び出す働きをしています。
さらに、イカスミに含まれるムコ多糖ペプチド複合体と呼ばれる成分は、がんを治す力があると動物実験で実証されているんです。
ムコ多糖の具体的な働きとしては、
などが挙げられます。
タウリン
タウリンの具体的な働きとしては、
などが挙げられます。
このように、イカスミの成分に着目して調べてみても、ムコ多糖やタウリンなどのからだを健康に保つのに有効な成分が含まれていることがわかりました。
加齢や疲労などによって、これらの成分は減少してしまうので、食事で補給することが大切なんだそうです。
イカスミは実は貴重なの?
イカ1杯で取れる、イカスミの量は小さじ1杯程度です。
しかし、2人前のイカスミパスタを作るのであれば十分な量になるので、それほど貴重なものではありません。
イカにはたくさんの種類がいますが、ほとんどのイカがイカスミを排出する墨袋があるので、どのイカでも問題なく使用することができます。
その中でもイカスミ料理に使用される代表的なイカは、「コウイカ」「スルメイカ」です。
イカの中でもダントツでスミの量が多いのは、コウイカなので、リゾットやパスタで、大量にスミが必要な場合はコウイカを買うといいと思いますよ。
ただ、スミの量が多い分、調理をする際は十分に気をつけてくださいね。
スルメイカはコウイカに比べ、スミの量は少ないですが、入手しやすいため料理に使用されることが多いです。
濃厚な肝とスミが特徴的なので、黒作りの塩辛に最適です。
イカスミ料理が食べたいけど、処理するのが面倒という人は、イカスミソースなども売っているので、是非利用してみてくださいね。
ちなみに、似たようなものでいうと「タコスミ」がありますが、あまり一般的に使われていませんよね。
なぜなのか気になって調べてみると、次のようなことがわかりました。
こういったことから、タコスミはほとんど使われないんですね。
しかし、イカスミよりも旨味成分を多く含んでいるという噂もあるほどです。
手間がかかり、希少なタコスミを1度は食べてみたいものですね。
イカスミの注意点は?
イカスミは粒子がとても細かく、服などにつくとなかなか落ちないので、調理時や食べる際は、飛び散らないよう注意が必要です。
万が一服についてしまった場合は、イカスミが乾燥する前に、素早く洗い流すことがポイントです。
また、落ちづらいのは服だけでなく、口の中や口の周りも同じです。
少量ずつ口に運び、濡れたナプキンなどで口の周りを拭きながら食べることをオススメします。
それでも気になるのであれば、水を飲みながら食べることで、歯などにつく黒みも抑えられますよ。
もちろん、食後に歯磨きをすれば問題ありませんが、舌についた色はなかなか落ちません。
口をゆすいだ後、半日ほどすれば落ちますが、気になる場合は外出先で食べるのは控えたほうがいいかもしれません。
このほか、イカスミを食べた後の便が黒くなって心配される方もいますが、イカスミの色素成分がそのまま腸に届いているだけなので心配はないようです。
ただし、何日も黒い便が続く場合は、イカスミ以外の影響の可能性も考えられるため、内科や消化器科に相談することをオススメします。
まとめ
イカスミは、たんぱく質の素となるアミノ酸が豊富で、更にビタミンB2やビタミンEも含まれていることがわかりました。
また、主な成分である「ムコ多糖」と「タウリン」は、からだを健康に保つ働きがあるなど、栄養が豊富な食べ物なんですね。
その中でも、抗ガン作用まであるとは驚きでした!
カロリーは決して低くはありませんが、栄養豊富ですし、それほど貴重なものでないため、これからは積極的にイカスミを食べようと思います。
ただし、黒い色素がどうしても口の中や口の周りに残りやすく、服などにつくと落ちづらいので、十分に注意して食べてくださいね。